累計マッチ数430億を誇る世界最大級マッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」。サービスの提供を開始した2012年、“出会い系”の世界に新しい風を吹き込んだ彼らは、18〜25歳のZ世代をターゲットにしている。新型コロナウイルスの影響で人と人とが出会う方法も大きく変わりつつあるが、TinderのCEOエリー・セイドマン氏は“Z世代の恋愛の在り方”をどう予測するのか。単独インタビューを実施した。(ダイヤモンド編集部 塙 花梨)
コロナ禍で変容する
Z世代の新しい恋愛の価値観
マッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」がリリースされた2012年以前から、いわゆる“出会い系”と呼ばれるウェブサイトやアプリはあった。しかし、そのどれもがサクラや犯罪がはびこる怪しいものばかり。そんな中、Tinderはカジュアルで安全な出会いを提供し、若者たちに新しい文化を広めた。
Tinderは世界中に広まり、現在190カ国40言語で使われている。さらに利用者の半数以上が、25歳以下の若年層だ。世界中の若者の新しい恋愛観を作る一端を担っているといっても過言ではないTinderも、ついにサービス開始から8年の月日が流れた。TinderのCEOエリー・セイドマン氏は、これまでをどう振り返り、コロナ禍にさらされている現状をどう捉えているのだろうか。
——サービス開始からの8年を振り返ってみて、変化はありますか。
だいぶ変わりました。小さなコミュニティーから大きなビジネスに変化して、文化的にも受け入れられるようになった。Tinderの存在が当たり前になった感じですね。
——Tinderは、他のマッチングアプリと比較しても、とりわけ18〜25歳の若年層、いわゆるZ世代にターゲットを絞っていますね。