「コロナ禍で一気に普及したマッチングアプリですが、何かとトラブルの元になっているのは事実。ホテルでシャワーを浴びているうちに、クレジットカードを盗まれたり、美人局の被害にあったりと、水面下では金銭トラブルが多発しているようです」(社会部記者)
マッチングアプリをきっかけとした男女間のトラブルが事件となって報じられる機会は飛躍的に増えた。だが、実際に対面しなくても、金銭トラブルに巻き込まれるケースがあるようだ。
6月4日に《女性になりますしマッチングアプリ 男性恐喝のベトナム人逮捕》とテレビ各局が前代未聞の恐喝事件を報じた。報道によれば、20代のベトナム人男性が、女性になりすましてマッチングアプリを利用。そこで知り合った20代の男性に“下半身動画”を送らせたうえで、「みんなに送ってもいいの?」と拡散をチラつかせて現金3万5000円を脅し取ったという。恐喝容疑で逮捕されたベトナム人男性の口座には187万円もの入金が確認され、同様の手口で複数人が金を振り込んだと見られている。
「卑猥動画をネタに金銭を要求していた容疑者は、友人からこの手口を教わって実践したようです。金額が2万〜5万円とそれほど高額ではないことと、下半身の動画を拡散されたくないという思いから、警察に訴える被害者はごく一部。今回のケースは氷山の一角と見ていいでしょう」(前出・社会部記者)
それにしても、一度も会ったことのない“なりすまし男”に、いとも簡単に恥ずかしい動画を送ってしまうものだろうか。同様の被害に遭いそうになったという20代会社員はこう話す。
「自分もマッチングアプリをちょくちょく利用していますが、意外と多いのが、日本在住の外国人女性。彼女たちは性にオープンなところがあって、日本語はたどたどしいものの、『寂しい』『すぐ会いたい』などとストレートな表現をする傾向が強い。『Please send me the video』と動画を要求してくる女性も多いですね。ある外国人女性は、動画のやり取りをするうち、自身の胸の動画を送ってきて、『あなたのも見たい』とリクエストしてきたんです。それまでずっと英語でやり取りをしてきたので、てっきり信じてしまいそうになったのですが、すんでのところでやめて連絡を絶ちました。あとで友人に打ち明けたら『それ詐欺だよ』と…。その友人の知り合いは性的好奇心旺盛な外国人女性だと勘違いし、かなりヤバい動画を何本も送ってしまい、金銭を要求されるとともに、SNSで拡散されそうになったとか。英語でやり取りしていると、まさか“なりすまし男”だとは思いませんよね」
被害者は男性ばかりとは限らない。かつて「ロマンス詐欺」で多くの日本人女性が“謎の外国人男性”に多額の現金をだまし取られる事件が多発したが、英語でコミュニケーションが取れる高額歴の人物や海外在住歴のあるエリートほど、警戒が必要かもしれない。